不動産に関する税制(平成30年度)①

電卓

今回は、不動産に関する税制について、まとめてみたいと思います。

不動産に関する税制は、複雑で毎年のように改正が行われますので、網羅的にまとめるのは困難なので、基本的な事項を中心にまとめてみたいと思います。
なお、税務に関する相談は、直接本人から税務署や税理士等に確認してもらう必要があることに留意が必要です。
また、東日本大震災や熊本地震により被害を受けた方については、特例の適用を受けることができる場合があります。

 

不動産に関する税制の税区分としては、国税と地方税に大別されます。

国税としては、以下のようなものが挙げられます。
・印紙税
・消費税
・登録免許税
・所得税
・贈与税
・相続税

地方税としては、以下のようなものが挙げられます。
・不動産取得税
・都道府県民税
・市町村民税
・固定資産税
・都市計画税
・地方消費税

印紙税

印紙税は、印紙税法に定められた課税文書に該当する文書に、印紙を貼付して消印をすることによって納める税です。

例えば、不動産売買契約書、不動産交換契約書、不動産売渡証書、土地賃貸借契約書(建物賃貸借契約は原則課税されません)、建築工事請負契約書等が課税文書に該当します。

課税文書に該当するかどうかは、当該文書に記載されている内容に基づいて判断されます。

不動産売買契約書(1号文書)の場合

記載された契約金額 税額 税額(軽減後)※
1万円未満のもの 非課税 非課税
1万円以上10万円以下のもの 200円 200円
10万円を超え50万円以下のもの 400円 200円
50万円を超え100万円以下のもの 1,000円 500円
100万円を超え500万円以下のもの 2,000円 1,000円
500万円を超え1,000万円以下のもの 1万円 5,000円
1,000万円を超え5,000万円以下のもの 2万円 1万円
5,000万円を超え1億円以下のもの 6万円 3万円
1億円を超え5億円以下のもの 10万円 6万円
5億円を超え10億円以下のもの 20万円 16万円
5億円を超え50億円以下のもの 40万円 32万円
50億円を超えるもの 60万円 48万円
契約金額の記載のないもの 200円 200円

※平成26年4月1日から平成32年3月31日までの間に作成される一定の契約書については印紙税の軽減措置があります。

消費税

消費税は、消費一般に広く課税される間接税です。

国内取引においては、次の要件を全て満たす取引が消費税の課税対象になります。

  • 国内取引であること
  • 事業者が事業として行うものであること
  • 対価を得て行うものであること
  • 資産の譲渡、資産の貸付、役務の提供であること

土地の譲渡及び貸付け(一時使用等除く)については、原則非課税とされています。

事業者が土地と建物を一括して譲渡する場合は、建物については課税されるので、土地(非課税)と建物(課税)の譲渡代金を区分しなければなりません。

事業者でない個人が不動産を売却する場合は、消費税は課税されません。

なお、消費税引上げによる住宅取得者の税負担を緩和するため、「すまいる給付金制度」が平成26年4月から平成33年12月まで実施されます。

登録免許税

登録免許税は、建物の新築(所有権保存登記)、不動産の売買(所有権移転登記)、住宅ローンの設定(抵当権設定登記)、住宅ローンの完済(抵当権抹消)等に伴う登記手続を行う際に納める税です。

登記の種別 課税標準 本則税率 軽減税率
所有権保存 不動産の価額 0.4% 0.1%(74条1項等)
0.15%(72条の2)
所有権移転 不動産の価格 0.4%(相続等)
2.0%(売買等)
1.5%(72条)
0.3%(73条等)
0.2%(74条2項)
0.1%(74条2項等)
抵当権設定 債権額 0.4% 0.1%(75条等)

※カッコ内の条文は租税特別措置法

不動産取得税

不動産取得税は、不動産の取得に対し、当該不動産所在の道府県において、当該不動産の取得者に課税される税です。

登記の有無や有償・無償またはその原因(売買、贈与、交換など)にかかわらず、不動産(家屋、土地)を取得した場合に課税されます。ただし、一定の要件を満たす場合は、非課税又は免除となります。また、一定の要件を満たす場合は、軽減措置の適用を受けることができます。

課税標準となる不動産の価格は、固定資産評価額が登録されている不動産については、当該価格によるのが原則です。

不動産取得税の税率

取得区分および取得時期 土地 家屋(住宅) 家屋(住宅以外)
平成18年4月1日から
平成20年3月31日まで
3%※ 3% 3.5%
平成20年4月1日から
平成33年3月31日まで
3%※ 3% 4%

宅地及び宅地に準じて評価された土地(宅地比準土地)を平成33年3月31日までに取得した場合は、課税標準となるべき価格が2分の1に軽減されます。

1.新築住宅等の軽減措置

住宅を新築したり、新築未使用住宅を取得した場合は、住宅の価格から1,200万円 価格が1,200万円未満であるときはその額)を控除した額が課税標準となります(長期優良住宅の場合は1,300万円)。

軽減の要件

要件 住宅1戸当たりの控除額
床面積が50㎡(戸建以外の貸家住宅は40㎡)
以上240㎡以下であること
1,200万円

2.中古住宅等の軽減措置

中古住宅を取得した場合は、以下の要件を全て満たすときは、軽減措置の適用を受けることができます。

(1)取得した人が自己の居住の用に供すること
(2)住宅の床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下であること(住宅用車庫、物置等を含む)
(3)次のアからウのいずれかに該当すること
ア 昭和57年1月1日以降に新築されたもの
イ 昭和56年12月31日以前の新築分で、新耐震基準に適合していることが建築士等から証明されたもの(取得の日前2年以内に調査を受けたものに限ります。)
ウ 昭和56年12月31日以前の新築分で、平成26年4月1日以降に取得し、取得した日から6月以内に耐震改修を行い、新耐震基準に適合していることについての証明を受け、自己の居住の用に供したもの

軽減される額

新築年月日 控除額
 昭和57年1月1日から昭和60年6月30日 420万円
昭和60年7月1日から平成元年3月31日 450万円
平成元年4月1日から平成9年3月31日 1,000万円
平成9年4月1日から 1,200万円

3.住宅用土地の軽減措置

以下の①~③いずれかの要件に該当する住宅用土地を取得した場合は、軽減措置の適用を受けることができます。

①新築住宅の土地の場合(A又はBのいずれかの要件を満たす場合)

 土地を取得した日から2年以内(平成32年3月31日までに取得した場合は3年以内)に、その土地の上に住宅を新築したとき(土地を取得した人が、住宅の新築のときまで引き続きその土地を所有している場合、又は、土地を取得した人が、その土地を譲渡し、譲受人が譲渡人の土地の取得から3年以内に住宅を新築した場合
 土地を取得した人が、取得した日前1年以内に、その土地の上に住宅を新築していたとき
※新築した住宅の要件は、床面積が50㎡(戸建以外の貸家住宅は40㎡)以上240㎡以下であること

軽減される額

下記A又はBのいずれか多い方の額を税額から減額

A 45,000円
B 土地1㎡当たりの価格(※1) × 住宅の床面積の2倍(※2) × 3%

※1 平成33年3月31日までに土地を取得した場合は2分の1の軽減をした後の価格
※2 200㎡を限度とする

②新築未使用住宅の土地の場合

  • 自己の居住の用に供する場合は、土地を取得した人が、取得した日の前後1年の間に、その上にある新築未使用の住宅を取得したとき
  • 自己の居住の用に供さない場合は、新築未使用の住宅とその土地を、住宅の新築後1年以内に取得したとき(取得は同時でなくても構いません)

※新築未使用住宅の要件は、床面積が50㎡(戸建以外の貸家住宅は40㎡)以上240㎡以下であること、及び人の居住の用に供されたことのない新築住宅であること

軽減される額

下記A又はBのいずれか多い方の額を税額から減額

A 45,000円
B 土地1㎡当たりの価格(※1) × 住宅の床面積の2倍(※2) × 3%

※1 平成33年3月31日までに土地を取得した場合は2分の1の軽減をした後の価格
※2 200㎡を限度とする

③中古住宅の土地の場合

  • 土地を取得した人が、取得した日の前後1年の間に、その土地の上にある住宅を取得したとき

※住宅の要件は、以下の要件を全て満たすこと
(1)取得した人が自己の居住の用に供すること
(2)住宅の床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下であること(住宅用車庫、物置等を含む)
(3)次のアからウのいずれかに該当すること
ア 昭和57年1月1日以降に新築されたもの
イ 昭和56年12月31日以前の新築分で、新耐震基準に適合していることが建築士等から証明されたもの(取得の日前2年以内に調査を受けたものに限ります。)
ウ 昭和56年12月31日以前の新築分で、平成26年4月1日以降に取得し、取得した日から6月以内に耐震改修を行い、新耐震基準に適合していることについての証明を受け、自己の居住の用に供したもの

軽減される額

下記A又はBのいずれか多い方の額を税額から減額

A 45,000円
B 土地1㎡当たりの価格(※1) × 住宅の床面積の2倍(※2) × 3%

※1 平成33年3月31日までに土地を取得した場合は2分の1の軽減をした後の価格
※2 200㎡を限度とする

 

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